県内各地でまさに今、旬を迎えているブルーベリー。生食はもちろん、ジャムやスイーツなどでも美味しく味わえる万能選手ですよね♪そして、どうせなら大きいものを食べたいというのが人間の心理。
佐野市飛駒町にある「あさきちブルーベリーファーム」では、そんな願いを叶えてくれるような大きなブルーベリー達がちょうど摘み頃を迎えています。
かつては彦根藩の領地だったという飛駒町。そののどかな里山の中、自然の恵みを存分に受けられるであろう絶好の場所に「あさきちブルーベリーファーム」はあります♪「あさきち」という名前から男性が切り盛りしているのかと思いきや、迎えてくれたのは優しい笑顔がよく似合う女性でした。
代表の横塚京子さんは、摘みとりの時期(6月中旬〜8月中旬、変動あり)になると看板娘としてお客さんを案内しています。ちなみに「あさきち」というのは、横塚さんのお父様のお名前だそう。あさきちさんはかつて畑だったこの地でブルーベリーを育てようと、栽培に適した酸性の土を入れるなどさまざまな努力を重ねてきたそうです。
そして開園の3年前、平成17年からブルーベリーの木を植え付け、しっかりと根が張るまで育て上げてたのち、平成20年に約50アールという広大なこの地に「あさきちブルーベリーファーム」を開園しました。自身の名が付いたことに、お父様はとても喜んでいたそうです。
こちらではハイブッシュ系、ラビットアイ系の2種およそ750本のブルーベリーをミツバチと共に育てる完全無農薬栽培。現在は京子さんのご主人やきょうだい、時には友人の方々にも手伝っていただきながら草刈りや剪定作業を行なっているそうです。
とてつもなく大きな防虫ネットをかけるのも全て手作業。そのネットを支える支柱は建築関係の方から安く譲り受けたものだったり、どうしても入ってきてしまう小さな虫を捕まえるため、酢と砂糖で作った京子さん特製の誘引剤を利用したり、さらには「おいしくなったね」「よく育ったね」とブルーベリーに毎日声を掛けて、まるで我が子のように一粒一粒に深い愛情を注いだり…来てくれる人に喜んでほしい、美味しいという言葉を聞きたい、そんなあさきちさんの想いを今も受け継ぎながら、とにかく精一杯手を掛けて、工夫を凝らして、皆で心を込めて育てています。
ちなみに可愛らしいファームのロゴは娘さん夫婦がデザインしてくれたものだそう。ここにも親子三代にわたるブルーベリー愛、そして家族愛が詰まっているような気がします。
今年は、受粉してくれるハチの数が少ないことや、遅霜が2回ほどあった影響でブルーベリーの数は例年より少ないそうですが、その分、粒が大きくて味も美味しいとのことです。
取材時にはラビットアイ系が摘み頃を迎える所でした。暑い時期に育つため皮がしっかりしていて、酸味のある甘さが特徴だそうです。ジャムやソース、シロップ漬けにも向いているそうですよ♪
美味しいブルーベリーの見分け方としては、軸の付け根までしっかり色づいているもの、そして採った時に実と軸の接続点が赤くないものだそうです。ちなみに摘みとる時には、実をくるっと回転させながら引っ張るようにとるのがポイントです。
「今もこの小屋の中でお客さんと談笑していた様子や、白いタオルを巻いて畑の中に座っていた姿が浮かびます」と在りし日のあさきちさんの面影を懐かしそうに振り返る京子さん。
その温かな想いに応えるかのように、標本木でもある「あさきち爺さんの木」にはまさに今、食べ頃を迎えたブルーベリーの実がなっています♪お腹も心も満たされるあさきちブルーベリーファームへ、ぜひ足を運んでみてください!
【所在地】栃木県佐野市飛駒町2500
【開園時間】9時〜16時(完全予約制、8月中旬までの予定)
【休園日】毎週月曜
【入園料】800円(団体料金、子供割引あり)
【摘みとり料金】 100g/300円(1kg以上の場合、入園料は無料)
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撮影日:2021/7/16
撮影地:栃木県佐野市飛駒町
撮影MEMO:あさきちブルーベリーファーム
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