とちぎ食の回廊情報館 GT

【めんめん街道をめぐる】#11 太七

『ラーメン太七』

「麺のおいしさに気づいてほしい」
そんな願いを込める店主が、製麺工場で工場長として10年の勤務を経てラーメン屋を開業して、今年で28年目。

麺の旨さに気づいてもらいたいがゆえ、「太七」のラーメンは、スープは薄めのさっぱり味。具もシンプル。そして、ここ「太七」の看板メニューは、「青ねぎラーメン」。

その名のとおり、どんぶりに満たされたスープの表面を埋め尽くすのは、新鮮な青ねぎ。「この量のねぎでは、ラーメンやチャーシューと味が喧嘩してしまうのでは???」、と思いながら、専用レンゲでネギをゴッソリすくって頬張ると、これが意外。

通常の長ネギのように強烈なネギ特有のクセはなく、シャキシャキとやわらかくて食べやすい。さっぱり味のスープだからか、ネギと一緒にすすっているうちに、スープまできれいに平らげました。(もちろん、麺のおいしさは言うに及ばず。)

最近は、このネギの仕入れが一苦労といいます。地元の契約農家からの調達を基本としているものの、冬期の端境期に加え、最近は猛暑で夏にも地元で採れない時期があり、中部地方など遠方の産地から取り寄せる期間が以前より長くなっているとか。

「このまま温暖化していくと、夏は『品切れ』になる日がくるかもしれない」と店主は危惧します。人気の看板メニューを、常時、お客様に提供するための苦労がうかがえます。

また、看板メニューを大事にしながらも、常に新しい仕掛けを考えることにも怠りはありません。最近の当店のトレンドは、佐野らーめんをそのまま冷やした「冷やしラーメン」。アツアツなイメージで猛暑の時期にお客様の足が鈍りがちなラーメンの弱みを補うために考案したとか。

店主の新たな一手をめぐる「飽くなき探求」は、今日も続きます。


◆R6スタンプラリー【グループC】
~ ラーメン太七 ~
住所:栃木県佐野市堀米町42-3
TEL:0283-21-8448
営業時間:11:00~14:30
     17:00~20:00
定休日:木曜日
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